多くの看護師にとって異動はつきものですが、なじみの環境から離れて、違う部署に行くのはたいへんなストレスですよね。
今回は、新しい部署でなじむ方法について紹介していきたいと思います。
看護師が異動して馴染めない?職場の関係に馴染む方法はある?
看護師の異動のなにが大変か
必要な知識が違う
部署が変わると、たいていの場合診療科が変わり、患者層も変わりますから、疾患や処置などの知識・技術を覚えなおさないといけません。
看護の基本は変わらないとはいえ、やはりたいへんなのは医師への介助だったり、器具の扱いだったり色々とやることが変わります。
人間関係が違う
当然ですが、人間関係が新しくなるので、また作り直さないといけません。
異動ですから知った人もいるとは思いますが、慣れるまでは落ち着かない気持ちですよね。
もし、異動先で合わない人や意地悪をしてくる人がいるとストレスになります。
師長が違う
同じ施設とはいえ、管理者が変わると病棟の雰囲気は大きく変わります。
業務配分や勤務希望、人間関係の調整などさまざまな面で、師長の采配によって働きやすさが変わってきます。
異動前の師長のやり方になじんでいた場合、新しい部署でのやり方に違和感や不満を覚えるかもしれません。
看護師の移動でなじむ方法
経験を活かす
異動は大変ですが、新人時代よりはマシということもできます。
看護師としての経験はあるわけですから、それを活かしてできるところから動いていきましょう。
わからないところは積極的に聞いていき、知識を吸収していきます。
ただし、異動先の部署には、部署なりのやり方があったりします。
それを前はこうだったからといって頭ごなしに否定すると、よい印象を与えません。
もちろん、間違ったやり方があれば指摘する必要はあると思いますが、その伝え方には注意が必要です。
なかなか面倒くさいですが、それこそ看護師経験を活かして、看護師間の微妙な人間関係の中でうまく綱渡りしていきたいですね。
積極的にうごく
わからないことはすぐに質問する、職場に慣れるように、部署の物品の位置や業務の流れを把握する、挨拶や笑顔を意識するなど、積極的な態度は、早くなじむために役立ちます。
あまり望んでいない異動であれば、モチベーションも上がらないかもしれませんが、異動を受け入れ、新しい部署で慣れるようにするためには、積極的にうごくことが大切です。
もともといるスタッフにとっても、異動してきた人はどんな人かなと気になるものですし、最初は緊張していると思います。
もし、あなたから積極的にコミュニケーションをとることができれば、スタッフも安心して心を開くことができます。
業務をがんばる
異動によって人間関係がリセットされた場合、また新しい人間関係を築いていかないといけないのはたいへんですよね。
でも、考えようによっては、職場は仕事をしに来るところですから、それほど濃い人間関係を築こうとしなくてもよいのではないでしょうか。
たとえば、プライベートでも一緒に過ごさないといけないとか、飲み会をしないといけないとかそういったことはあってもいいけど、なくてもいいことですよね。
むしろ、与えられた業務を一生懸命やることで、そのとき一緒に働くスタッフと気持ちよく働けたらいいのではないでしょうか。
業務に専念し、あとはほほえみをたたえておけば大丈夫です。
看護師転職をした方がよい場合
望まぬ異動を命令され、しかも異動先の部署がなじめなかった場合は、転職を考えてよいと思います。
たしかに転職にもリスクはあります。転職先でもなじめない可能性はあるからです。
ですが、新しい職場で気持ちを切りかえるという意味では選択肢として持っていていいと思います。
それに、転職によって、自分の視野が広がるというメリットがあります。
色々な職場があり、それぞれに価値観や働き方があるのを知ることで、あなた自身の世界観・価値観が広がり、寛容になれます。
もしかすると、嫌だった異動もたいしたことではないと考えられるようになるかもしれません。
このように転職によって成長できることもありますので、自分の気持ちにあまり蓋をせず、いろいろな経験をしていってもらえたらと思います。
看護師の職場異動まとめ
異動先に慣れる方法と、最後に少し転職のすすめを書きました。
異動というとネガティブにとらえがちですが、場合によっては、前部署の嫌な人やきつい働き方から離れられることもあるでしょうし、新しい知識を身につけ、看護師としての幅を広げるチャンスでもあります。
異動自体は、あなたの意向よりも組織の意向が優先されるものであり、組織の風通しをよくしたり、次世代の看護師を育てたりといった意図もあり、あなたの個人的な意向はあまり優先されません。
そうしたことも踏まえて、異動を受け入れるのも、転職するのもあなたの自由です。
どんな進路を取ろうとも経験値はたまっていきますので、できるだけ楽しい経験をして、充実した看護師ライフを送っていけることを願っています。