看護師にとって、転職は多くの人が経験します。
転職する理由は様々ですが、給与や人間関係への不満などが背景にある場合が多いでしょう。
しかし、意を決して転職したものの、転職先を辞めたくなる人もまた多いのです。
どうしてそんなことになるのでしょうか。
看護師で転職したのに、転職した人が、すぐに辞めたくなる理由を紹介してみたいと思います。
看護師の中途採用でも辞めたい理由ランキングとは?
辞めたい理由 第1位 事前に聞いていた給与・条件と違う
面接や求人情報で書いてあった給与・条件は、しばしば現場の実情と乖離していることがあります。
残業はあまりないと聞いていたのに残業だらけで、残業申請もろくにできない風土だったというケースもあります。
あるいは、教育研修体制の充実をうたっていたにも関わらず、入職した途端、やったこともない医療処置の介助につかされたり、検査出しをさせられたりと荒い対応をされると驚いてしまいますよね。
給与も夜勤回数が少なければ、目が点になるほどしかなくて、びっくりしたという話も聞きます。
もしかすると、面接で説明してくれた看護部長は、嘘をついたつもりはないかもしれません。
ですが、よくない職場ほど、上司の認識と現場の実態が乖離しているものです。
転職に期待していた分、がっかりする気持が募り、すぐにでも辞めたくなってしまいます。
給与が考えていた条件と違うというのは、生活の基盤が想定と違うものになってしまうので、長く続けられなくなってしまいますね。
給与額とか賞与、残業代を見込んで家計を計算してしまいますから、生活上での収支のバランスは崩れますし、条件どおりに給与が払われる職場を探したくなります。
辞めたい理由 第2位 人間関係が良くない
人間関係が嫌で辞めたのに、転職先の人間関係もやっぱりよくなかったというのは、転職あるあると言えるでしょう。
とかく病棟の人間関係はよくない場合が多く、特定の仲のよいグループで勝手に決めたり、上司や先輩が威圧的だったり、大きなストレスになります。
そういう人間関係というのは、改善するのはほとんど不可能ですし、誰かが辞めたりしない限りは、雰囲気が変わることはありません。
石の上にも3年という言葉がありますが、3年も我慢できないのが、実情ですね。
条件のよくない病院では、スタッフの愚痴も多くなりますし、そうした積み重ねが職場の雰囲気を悪くしていきます。
辞めたい理由 3位 能力を活かせない
専門分野の資格があったり、経験と知識があっても、それを活かせない職場であれば、宝の持ち腐れです。
せっかく磨いてきた技術と知識も使わなければ、さびてしまいますから、つらいことです。
専門分野を活かしてほしいと言われて入職したのに、全然違う部署に配属されたり、専門の診療科であっても、やっている治療内容や看護が違いすぎて、受け入れられないということもあります。
辞めたい理由 4位 雰囲気が合わない
人によっては、肌に合う職場とそうでない職場があります。
厳しい規律のある職場の方が、緊張感があってよいと感じる人もいれば、ゆったりとした雰囲気の方がよいという人もいます。
あるいは、やる気に満ちた職場がいい人もいれば、高望みせず淡々と働きたい人もいるでしょう。
こうした雰囲気は、医師や経営者の考え方にも左右されますし、地域性もあるでしょう。
効率重視の職場で、きびきび働きたい人もいれば、じっくり業務に取組み丁寧に仕事をしたい人もいます。
単純に診療科によっても違うでしょうし、もちろん師長などの上司の傾向によっても差がでてくるものです。
雰囲気が合わない場合は、何かにつけて不満が溜まってきます。
どうして、ここのスタッフはこうなんだ、という思いが募ると徐々にしんどくなってしまうでしょう。
辞めたくなった時に役立つ考え方
中途採用者にとって、転職先の待遇や雰囲気などが、事前に思い描いていたものと大きく違っていたということは、よくあることです。
しかし、それで辞めてしまうのは、もったいない場合もあります。
転職したての頃は、とかく前の職場と比べて、前の職場では常識だったことが、転職先では常識ではないことにショックを受けることがあります。
ケアの内容や、働き方など様々なことにです。
ですが、しばらく働くことで慣れてしまうことも往々にしてよくあることです。
最初は、悪いことばかりに目が行っていたけど、良いところも見えてきます。
人間関係についても、最初はギスギスしていると思っていたけど、それはまだ関係が出来ていなかったからで、徐々になじんでくると、なかよくなってしまえることも多いです。
あるいは、教育研修体制の弱さにショックを受ける方もいるかと思いますが、どの病院でもさほど熱心には教えてくれません。
中途採用者には、即戦力を求めるというのも、よくあることですが、なんとかなってしまうことが多いです。
このように書くと身も蓋もありませんが、慣れというのは、あなどれません。
失敗したとすぐに辞めるのもひとつの選択ですが、繰り返す転職もリスクのある行為です。
前の職場のやり方と改善提案をするなら
転職したら、前の職場の常識は一時封印して、新しい職場のやり方になじむというのを心掛けましょう。
中途入社の転職者を受け入れる側としても、活躍してほしいと願っていますし、ただでさえ忙しい職場ですから、期待されているはずです。
受け入れ側の先輩、同僚もその職場のやり方があり、それがベストだと思ってそのやり方で業務を回している場合もあります。
改善提言や前の職場のやり方を言うのは、お互いの信頼関係ができてからにしましょう。
そうすれば、人間関係のギクシャクも少ないはずです。
不満に思っても、しばらくは働いて様子をみるという選択は、比較的有効ですので、参考にしてみてください。
再度転職する場合の注意点
とはいえ、それでも我慢できないという場合は、辞めて転職先を再度探すことになります。
その際、求人情報や看護部長の説明だけを鵜呑みにせず、病院見学をすることをお勧めします。
現場で働いているスタッフの表情や雰囲気をよく観察しましょう。
見出しなみや挨拶などができているかも重要なポイントです。
可能なら患者の姿もみて、きちんとした看護がされているかを把握します。
こうした現場の情報をつかむことで、入職後のギャップを減らすことができます。
また、口コミ情報なども大切です。
口コミ情報を鵜呑みにはできませんが、病院の評判などは参考になります。
次の転職は、失敗しないように、慎重にやりましょう。
看護師の中途採用でも辞めたい理由ランキングまとめ
中途採用者が辞めたくなる理由について紹介してきました。
ある程度の我慢も必要ですが、精神的に限界になりそうだったら、転職するほうがいいと言えます。
こうした理由で辞めたくなることを知っておくことで、転職活動の際の参考になれば幸いです。